横浜市保土ヶ谷区の野菜直売所、山本温室園の山本泰隆さんにお話しをお伺いしました。
山本温室園は、カンパリトマトが自慢の逸品です。オランダ型施設の高軒高ハウス。ここでカンパリトマトを育てています。ということでとにかく、カンパリトマトです。
これがカンパリトマトです。キレイですね。
アップで見てもキレイです。サイズは中玉くらい。
赤くなったトマトから収穫します。緑のトマトは赤くなるまで待ちます。
こういう「房」のまま収穫、出荷されます。
味は、昔ながらのトマト。ただ甘いだけのトマトじゃありません。トマト好きにはたまらないトマトでしょう。
高軒高ハウスで育てるカンパリトマト
このハウスはとても広いですね
山本 この中が広くみえる理由は、ハウスの高さにあります。軒高が高い、高軒高温室といいます。
オランダで一般的な温室のカタチがこれなんです。このハウスの特徴は、まず栽培期間が長いこと。8月の頭に種を蒔いて、秋のお彼岸ぐらいに畑に植付けします。そして11月くらいから翌年の6月いっぱいまで、ほぼ7か月以上、畑にトマトができています。
その間、トマトを連続的に収穫できるのです。それができるのは、このハウスはトマトがよく育つ環境を作ることができるからです。
天井が高いので太陽光がたくさん入ってきます。さらに、できるだけハウスの柱部分を少なく、建物の構造物影が少ないように設計されているために、畑に差す影の面積が少ないのです。できるだけ効率良く、太陽光を畑に取り入れることできるのがこのハウスの最大のメリットですね。
いまトマト畑は緑の状態ですね
山本 今、7月ですが、トマトの収穫がちょうどを終わって土を休ませている状態です。土づくりの時期ですね。そのために緑肥を植えています。
種をまいてから20日ほどたったところですが、あと1か月ほどこれをどんどん大きく栽培します。そうすることによってトマトに害を及ぼす悪い病気と害虫を抑えてくれる効果が土に出てくるのです。以前は農薬を使ってそういう虫や病気を抑えていたのですが、薬の力だけではなく自然の力を借りながらおいしいトマト作りをやっています。
カンパリトマトは、トマトらしいトマト
トマトについて教えてください
山本 カンパリという種類のトマトです。こんな感じで房になるトマトです。収穫も房ごと採ります。こんな感じで下の方にまだ緑のトマトがある場合は、先に上の赤いトマトを収穫します。時間がたってから下の部分を房ごと収穫します。緑のうちには収穫しないで必ず赤くなってから収穫します。
お客様からは昔の青臭みのあるトマトらしいトマトといわれます。トマトが好きなお客さまには大変好評です。トマトの酸味と甘みのバランスがとてもよいトマトです。ひとつの房に6から8玉くらいなるんですが、すべてのトマトが赤くなった状態で房ごと収穫できる点が特徴ですね。
直売所で買える野菜は?
山本 トマトが一番の野菜ですが、それ以外では露地野菜で30から40品目ぐらい栽培しています。これから もう間もなくキャベツ、にんじんなどの種まきになります。このあたりは大根の産地だったこと、根菜類の生産が盛んな場所なのです。
ここは仏向町という場所なんですが、昔は地名が名前に入っているにんじんが作られていました。あと、人気のある野菜は里芋です。とても柔らかくておいしいってお客様から大好評をいただいています。一般的な秋冬野菜は、ねぎ、白菜などひと通り作っています。また、保土ヶ谷区はとってもじゃやがいもが有名で、いまはキタアカリを作っています。
昨年から ちょっと変わったジャガキッズパープルという品種の紫色のじゃがいもを試作で栽培しています。ポテトサラダにするととても美味しいです。今後は変わり種の野菜も増やしていきたいと思っています。
トマトは本来、夏の野菜ですが温室栽培なので、11月下旬から直売店に並びます。 お正月を通り越して翌年の6月いっぱいまで直売所に並んでいます。可愛らしいトマトなので、クリスマスのお料理にも使えるのでは。
取材:2014年07月16日 堀尾タモツ
- 取扱い品目/野菜全般
- 営業期間/11月~7月
- 営業時間/09:00~17:00
- 定休日/木、日
- 駐車場/有
- 住所/保土ヶ谷区仏向町457
- 公式サイト/http://yokofarmer.com/index.html