両親から受け継いだ大切なもの

多種類の野菜作り、複数の畑での生産など、生産計画や畑の運用などはどのように?

相原 すべて頭の中ですね(笑)。以前にすべて書き出してみようと思ったのですが書ききれなくてあきらめました。野菜を基軸にした計画もあれば、畑を基軸にした計画もあります。それらを組みたてて、全体に展開してきます。計画書ではなく、頭の中でしか組み立てられなかったという感じですね。

もともと物事を整理したりまとめたりすることが苦手ということもあるかもしれません(笑)。仮に整理した状態にできたとしても、作業の直前で計画を変更することも多いと思います。

畑に行くまではこの作業をやろうと思っていても、畑についた瞬間に作業内容を変えることがあるのです。それは体と畑がシンクロしているといえばいいのか。経験からくるものがあるのでしょうね。

計画・管理よりも直感が大事?

相原 自分の考えでやっているというよりも、やらせてもらっているという感覚に近い。だから、畑についた瞬間に作業内容を変えたりするのが当たり前になっているんだと思います。

もちろん自分がやろうという気持ちがなければ行動には結びつきませんが、それだけではなく、やらせてもらっているという感覚が同時にある感じですね。いつの頃からか、自然とそういう意識になっていました。この感覚も「畑は個人だけのものではない」という考えに、つながっていると思います。

その感覚、考えの影響はどこからくるんでしょうね

相原 両親の影響が一番大きいでしょうね。この地域に生まれて、この地域の風習や人間性などに影響を受けていると思います。

有機農業に対する考えにもつながっている

相原 有機農業はいろいろあり、身の回りの資源を有効に使うというひとつの考え方がある。その一方、JAS法で定められている資材を使い、土壌分析をして成分を調整し野菜作りをするスタイルもある。

どちらのやり方が良い・悪いのという話ではありません。資材を使った有機農業は資材ありきのやり方。自分自身の有機農業のやり方として根本にあるのは、身の回りにあるものいかにじょうずに使って、毎年変わらない野菜をつくることができるか。

この考えは、両親から受け継いだものです。父も母も、この世の中から化学肥料も農薬も無くなった、という思いで有機農業を始めました。ないものとして考え、使えない・使わない前提で実践してくしかない。

どんなにうまくいかなくても、あるもので工夫してやる。どんな状況になったとしても継続できる農業。相原農場が目指している有機農業のカタチで、これからも変わることはありません。


相原成行さんに有機農業についてお話をお聞きした記事




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