両親から受け継いだ大切なもの

いつから、そう考えるようになったのですか?

相原 相原農場に生まれてきたときから、でしょうか(笑)。自分自身の基本には「農地は預かりものである」という思いがあります。決して農地は個人の所有物ではない。他の農家さんがどう考えているかはわかりませんし、正解・不正解があることでもない。

ただ、農地は自分が生きている間は責任を持って管理できますが、いつかは誰かに受け継いでいくものだと思っています。

人間が生きていく根本にあるのが農業です。だからこそ、農業という仕事は誰にとっても必要なものなのです。

相原さんの考えていることと、実践していることにブレがないですね

相原 基本的なことをやっているだけです(笑)。別の言い方をすればいろんなことにチャレンジする能力がないだけです(笑)。それしかできない、ということがあるからブレないのかもしれないです。



新規就農で入ってくる人たちは、自分にはない、いろいろな能力や応用できる力を持っている人が多いです。

基本の軸があっての応用力、ですよね

相原 研修生に何が一番良かったかと聞くと、心の部分を学ぶことができた、と。そこさえしっかりしていれば、応用も効くということでしょうか。農業が他の仕事と一番違うのは、生きものを相手にするということです。

命あるものから教えてもらっています。それが農家にとっては、一番の先生です。常に先生と接している状態ともいえる。いろいろなことを観察し、体験して経験値をあげていく。物事を観察する目や経験が無ければ、機械や道具を使いこなせない。

どれだけ効率が良い機械や道具が生まれたとしても、手作業に勝るものは無いということもある。その一方で、経験に頼りすぎて調子に乗ると、必ずしっぺ返しがきます(笑)。一回うまくいっただけで、すべてわかったような行動に出ると痛い目にあう。

天候も毎年違うし、その他の条件も変わります。そうした環境下で毎年同じように生産、収穫することができるか。経験を積めば予測はできるようになり、予測をもとに先回りして工夫できるようになる。しかし、それが必ず当たるとは限らないのが農業なのです。

おすすめ記事

関連記事一覧