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第3回 トマトの成長に欠かせない、脇芽を掻く作業

トマトの成長をお届けする第3回目の日記。小間園芸・一貴(かずき)さんに、「トマトの脇芽掻き」についてお聞きしました。

第3回 2018/03/05

先週後半から20℃くらいの日もあって、気温が上がっていますが、影響はありますか?

一貴 ありますね。目に見えるくらいの速さで成長しています。この1週間で茎もかなり太くなりました。花の数も増えてきて、脇芽を掻く作業も始まっています。

気温が上がる場合のハウス内の温度調整はどうするのですか

一貴 ハウス内に温度センサーがあって、温度設定をしておくと自動で開け閉めをやってくれます。ハウスは上と横があくようになっています。横から外気を取り入れて、上の天窓から熱気を外に逃がして調整しています。

写真の真ん中に上からさがっているのがセンサーです

いま行っている手入れは

一貴 脇芽掻きと受粉作業です。

脇芽を掻く理由は

一貴 トマトの茎を上へ上へと成長させます。脇芽をそのままにしておくと、横に木の枝のように膨らんでいってしまうのです。中心となる茎に栄養が集中して、上へ伸びていく。そこについた花から実が成長していくように手を入れていきます。

また、横に広がっていくと、隣の茎・葉と重なって蒸れた状態になり、これも病気の原因となります。管理が難しくなっていく。1本の主となる茎を上へ上と成長させてあげることで、管理をしやすくすると同時に、実が大きく育つ、病気を防ぐことができるんです。

脇芽をかく作業はある程度大きくなってから始めます。ちょうど、いまくらいですね。この作業はこれからずっと続いていきます。

脇芽掻きの作業で注意することはありますか

一貴 天候がいい晴れた日にやること。掻いた跡はトマトにとっては傷口のような状態なので、早く乾く状態にしないと病気の原因にもなるのです。

すでに実がついている花もありますね

花びらがくるんとなった状態だと実がつきはじめます。

これがトマトとして大きく成長していく実の部分ですね。花がもう少し大きくなってくる花びらを取ります。

実のカタチになってきているのがわかります

一貴 注意するのは、小さい実に触れないようにしながら取ることです。触ってしまうと、傷が残ったまま実が成長してしまいます。その時はわからないのですが、成長したときには、跡がはっきりと残ってしまうので、売れなくなってしまいます。とても神経を使う作業なんです。

最近、急激に気温があがってきました。それによってトマトの成長も目でみてわかるくらいに育ってきていました。成長の速度にあわせて、脇芽掻きや受粉、摘果などの手作業が続いていきます。
取材:2018年03月05日 堀尾タモツ

横浜市泉区 小間園芸