有機農業での、生産者と消費者の理想的な関わり方って?

それと同じカタチを続けることが難しくなった

相原 消費者の生活のスタイルは変化します。消費者の生活も多種多様で共稼ぎの家庭が多くなっていますよね。お母さんも働きに出ていると昔の消費者グループのような活動時間をとることができません。畑で一緒に作業する時間がとれないのです。有機農業に関わるのなら畑にきてください、ということをお母さんたちに求められません。

昔のような関わりをしている人のほうがむしろ数は少なくなっています。しかし、私が子どもの頃からの顔なじみなのでいまも関係が続いているのはとても心強いし、有機農業をやってきたからこそだと思います。

いまの時代に沿ったカタチに変化していくことが必要だと

相原 最優先すべきことは、有機野菜が特別なものではないという環境を作ることです。有機野菜が消費者にとって、当たり前のものになる世の中。

いまの消費者の生活の中に普通に存在する状態。例えば、有機野菜の直売もひとつの答えです。以前は直売はやっていませんでした。消費者グループとの関係性があったからです。



さきほどお話した消費者の生活スタイルの変化、また、生産者側でも新規就農者で有機農業をやる人が増えてきた。双方の事情をマッチするカタチとして、いまのような有機野菜の直売が生まれました。直売とはいえ毎回来てくれるリピーターの方が多いので、消費者グループとの関係性と同じかもしれませんね。

いまの時代にあった有機農業と消費者との関わりはどのようなものになりそうですか?

相原 まずは、消費者にとっての選択肢を増やしていくことです。いろいろなカタチで関われる「場所」「方法」を生産者と消費者が協力しながらみつけていくことが大事。

時間がないから有機農業との関わりを持てない、ということでは決してありません。いまの時代にあった、いまのやり方を模索することが必要です。

いま、新しく関わったひとたちとの関係性を作り上げているところです。交流の仕方や情報交換の方法などをこれから作っていく必要があります。物資的なやりとりだけでなく、気持ちの部分での交流をいどうやって実現していくか。これまでも試行錯誤の連続で、やってきていますから(笑)。

試行錯誤の中で、なにか見えてきたものはありますか?

相原 核になる人がいるとその周囲に人が集まってくる、ということですね。核になる人との関係性。例えば、お店で料理教室をやっている方がいます。お店の料理で野菜を使ってくれています。料理で出すときに野菜の説明もしてくれるので、その会話の中から野菜を購入してくれるお客様も増えてきたのです。

そのお客様に野菜を届ける際、そのお店にまとめて持っていくと野菜を配ってくれます。そのときにお客様と料理人との間でコミュニケーションが生まれる。この野菜をどうやって使うか、どう食べるかということを料理人が答えてくれるのです。いままでならそれを生産者がすべてやっていたのです。そういう核になる人がいるとそこから広がりが生まれます。

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