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「手を抜かずに丁寧に野菜を育てる」 三村薫農園 – 三村 薫さん

三村薫さん

三村薫さん

「20年近くやっていても、まったく手を抜くことができない」と三村薫さん。

トマトは三村さん自慢の野菜です。忙しいとき、慣れてきたときに少しでも手を抜いてしまうと、必ずどこかにその影響が出てしまうという。

手を抜くといっても適当なことをされているわけではもちろんなく、日々の細かな手入れ・管理。可能な限り農薬を使わないで栽培する場面においてということだと思います。

そのくらい野菜作り、特にトマトの栽培は難しいとお話してくれました。取材時はトマトも終わりの時期でしたが、それでもトマトの濃厚な気配が残っている畑が印象的でした。

できるだけ農薬を使わない、だからこそ丁寧に手入れをする

ご自慢のトマトについて教えてください

三村 夏の野菜の王様はトマトです(笑)。どこの農家さんも一緒だと思いますが、トマトは農家としては稼いでくれる品目になるわけです。ですが、トマトというのは手をかけてやればやるほど、いいものができる野菜でもあります。

三村薫農園 トマト

病気には弱いという面もあるので、稼ぎになる野菜でもあり、育てるのが大変な野菜でもあるということです。例えば、一昨年か昨年、少し手を抜いてしまった年がありました。

もうトマトは今年ダメだという感覚で結局ほとんど収穫ができず、残念な思いをしたことがあります。つまり、基本に戻って、基本に立ち返って一生懸命やらないとダメだということですね。これは野菜全般に言えることでもあります。

トマト栽培は大変なんですね

三村 大変です(笑)。それだけ稼いでくれる野菜だし、きちんと手をかけないと。どこかで手を抜くと必ずどこかに出てきます。例えば、土壌消毒しても今年はちょっと手が足りないから、やめておこうと。

三村薫農園 フルーツトマト

そうすると、そのことがね、2カ月3カ月と経過するごとに必ず何かが出てきます。あのときちゃんとやっていればよかったと、あとで反省することも多くあります。

当たり前といえば当たり前なのですが、毎年同じやり方でやっていてもだめなんですね。忙しさや慣れが出てくると、どうしても手を抜いてしまうときが(笑)。それは結果として必ず出ます。かといって、農薬をたくさん使うのは避けたい。

三村薫農園 フルーツトマト

赤い実がたくさんなっているところに農薬をどんどんかける。そういうことは私はやりたくないのです。だから、できるだけ農薬をかけないでいいものを作ろうということを努力し考え続けています。

トマトが直売所に並ぶ時期は?

三村 他よりも一か月前に動いていますので、一月の終わりには種をまいて。それをハウスの中で育てて4月に定植、6月には収穫できます。普通に成長していくと6月初め日のほんとに大変な状態(笑)。そういう感じで毎年やっています。

直売所でしか売らないので、お客様にためにいろいろな種類の野菜を

年間を通しての野菜作りは?

三村 年に2回、秋作と夏作というカタチでやるのが一般的です。私も6月に収穫できるように夏はトマト、きゅうり、なす、いんげん。そういう夏野菜を専門にやっています。6月から収穫を始め、8月に露地物はおしまいになる。

三村薫農園 ナス

その後は畑をすべて白紙に戻します。そこから秋冬もの、それの植付けに移ります。それが9月から始まって、白菜、大根、ほうれん草、小松菜といった冬野菜を作ります。来年の3月ぐらいまで冬野菜の収穫が続きます。

そして、それが終わるとまた更地にして夏野菜の準備を始める。それの繰り返しです。年間ではだいたい17、18品目の野菜を作っています。市場には卸さずに、直売所で売るのを専門にやっています

冬野菜のことを教えてください

三村 冬野菜だとやっぱり大根。これが一番消費者の方に喜ばれる品目だと思います。大根だけでなく野菜全般がそうですが、いい品種がかなりありますね。

その中から考えながら栽培するのですが、結果的には昔からの大根の種類をあまり変えないですね。大根も作っていて結構難しい野菜です。
ま、種をまけば出てくるといえばそうなんですが(笑)。

三村薫さん

いろんな根の長さとか形状とか考えていると、同じ品種で、いい大根を作り続ける。そういう考えでやっています。あとは、ほうれん草、小松菜ですね。私は牛糞堆肥を使っていますが、ともかく堆肥を大量に入れています。

ほうれん、小松菜もこの堆肥で葉の表面が緑色のかなり濃い、いい野菜に育ちます。だから、堆肥、土は野菜作りにおいて、とても大事なことです。

こちらのページから動画を見てもらえればわかるのですが語り口調がとてもやわらかで、でも職人としての信念が感じられる人なのです。こういう人が作る野菜だからこそ、安心して買うことができる。周辺の人が直売所に買いにくる、というコニュニティが確立されているのだろうなと思うのです。
取材:2014年08月29日 堀尾タモツ

  • 取扱い品目/野菜全般
  • 営業期間/通年
  • 営業時間/11:00~
  • 定休日/年末年始、雨天時
  • 駐車場/有
  • 住所/保土ヶ谷区川島町886
  • 電話番号/045-373-7921

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