いちごを始めた理由はなんでしょう?
長澤 妻がやりたい、好きなのがいちごだったのです。これから長い農業人生なので、二人の好きなものを作るのが一番いいだろうということで二人で決めました。
いちごの品種と特長について教えてください
長澤 5品種の中で、メインのいちごは3種類です。一番は紅ほっぺ。二番目はおいCべりー。お客様のニーズが多かったいちごは桃の香りのする桃薫です。このいちごは本当に香りも色味も普通のいちごと違っています。めずらしい品種が人気でとても作りがいのあるいちごです。
紅ほっぺの特長は、基本的に大粒で果肉が柔らかいことです。酸味が少なく小さいお子様やすっぱいイチゴがあまり好きじゃない高齢のお客様にも好んで食べていただいています。
おいCべりーは紅ほっぺに比べて酸味があります。でも甘みもあり、コクがあるから好きというお客さんも多いいちごです。おいCべりーはスーパーや百貨店でもあまり売られていない品種なのでおいCべりーを目あてに買いこられるお客様も多くいらっしゃいます。
いちごはもともとビタミンCが多いのですが、おいCべりーはその約1.5倍のビタミンCがあります。これも人気の理由だと思います。
あまり聞いたことのない「桃薫」はどんないちごですか?
長澤 色味もピンク色で他のイチゴと色が全然違いますね。ピンク色の状態で収穫できます。また、香りにも特長がって、桃やココナッツの香りがします。コアなファンも多くて、桃薫だけを買うお客さまもいらっしゃいます。
大粒の桃薫だと百貨店では、ひとつ粒1000円~1500円で売られていること珍しくない品種です。
佑典さんはまだ若いですが、就農したきっかけはなんだったのでしょうか?
長澤 就農してだいたい5年ぐらいになるのですが、一番のきっかけは大学の卒業論文です。都市農業について取材をした際、いろいろな農家さんに会いにいきました。
そのときに経営や出荷先の状況などを聞見聞きし、都市農業もいろんなやり方があるんだなあって思いました。実家が農家だったので学んだことを早く実践したいと思い就農したのが5年前です。
佑典さんが考える都市農業はどんな農業ですか?
長澤 やはり、顔の見える農業ですね。対面でお客様と直接コミュニケーションをとりながら売ることができる。これが都市農業ならではの強みです。消費者と生産者の距離が本当に近いですし、料理店やシェフとの距離も近い。
このメリットをもっと有効に活用していきたいと思います。まさに、地産地消を実践して、ここでとれたものをできるだけこの地域の人に食べてもらいたいというのが一番の思いですね。
今年で32歳ということですが、農家さんの中では若い方ですね
長澤 大先輩は60歳とかそれぐらいの方が本当に多くいらっしゃいます。でも、都市農業をやっている同世代の農家さんも周りでは多かったりもします。同世代の活動や話を聞いて刺激をもらっています。
お客様とのコミュニケーションをとても大事にしている佑典さん。こういうファーマーが活躍する地域の方は幸せですね。これからもっとお客様とのつながりを密に新たな取り組みにもチャレンジしていくことでしょう。
取材:2016年1月20日 堀尾タモツ
横浜市港北区「ながさわファーム」
- 取扱い品目/いちご、野菜全般
- 営業期間/●仲町台イチゴハウス:12月~5月ごろまで販売 ●北新横浜直売所:夏季:6月~8月お盆前まで 冬季:11月~2月まで
- 営業時間/●仲町台イチゴハウス:10時~13時なくなり次第終了 ●北新横浜直売所:15時~16時
- 定休日/お問い合わせください
- 住所/●仲町台イチゴハウス:横浜市港北区新羽町4327 ●北新横浜直売所:横浜市港北区新羽町650
- 電話番号/080-4004-2566
- 公式サイト/http://www.nagasawafarm.com/